スイスの鉱業大手エクストラータと商品取引大手のグレンコア・インターナショナルが対等合併、時価総額が900億ドルの世界最大のコモディティ商社が誕生した。
グレンコアは現在エクストラータに34%出資、残りの66%を410億ドルで買収、しかし3.6%の株主であるStandard Life Investimentos 社並びにSchroders社の両社は買収価格に不満を抱いて合併に反対している。
この合併でヴァーレ社、BHP Billiton並びにRio Tinto社に次ぐ世界で4位の鉱業会社が誕生。世界最大の石炭輸出、世界最大の銅鉱石生産、世界4位のニッケル生産となり、昨年の両社の売上は2,090億ドル、純益は160億ドルとなっている。
グレンコアは農産物並びに電力エネルギー生産が主な事業であり、エクストラ-タはアフリカ、南米並びにアジアで石炭、銅やニッケル開発に投資している。
グレンコアはブラジルでは砂糖、年産35万トンの大豆油、メルコスールで150万トンの精米を生産、エクストラータは埋蔵量が1億500万トンと見込まれているニッケル鉱開発のアラグアイアプロジェクトを擁している。
2010年の両社の亜鉛生産は世界シェアの13.54%に相当する163万8,600トン、コバルトは11.87%の9,000トン、銅は7.44%の119万4,800トン、ニッケルは6.0%の9万1,500トン、銀は4.84%の1,100トン、石炭は1.47%の1億708万6,000トンであった。(2012年2月8日付けエスタード紙