鉄鉱石生産で世界最大手ヴァーレ社の今年上半期の純益は、鉄鉱石の国際コモディティ価格が大幅に上昇して、前年同期比126.7%増加の215億6,600万レアルを記録、売上は53.7%増加の491億8,700万レアルであった。
同社の第2四半期の純益は前年同期比54.9%増加の102億7,500万レアル、売上は34.9%増加の256億1,400万レアル、また同期の負債は前年同期の177億2,400万レアルから112億3,200万レアルと大幅に減少している。
今回の第2四半期の決算発表は過去10年間に亘ってヴァーレ社の発展に貢献したロジェ-ル・アグネリ元社長の後を引き継いだ、ムリロ・フェレイラ社長にとっては初めてとなったが、コモディティ価格の高騰で大幅な黒字となっている。
また第2四半期の投資は前四半期比47.1%増加の40億3,600万ドル、前年同期では69.9%と大幅に上昇、今年の予定投資総額は240億ドル、第2四半期の投資額は今年1年間の28%に相当する。
同期の平均鉄鉱石価格はトン当たり145.3ドルと前四半期比15.14%、前年同期比58%とそれぞれ増加、鉄鉱石ペレット価格も13.6%、34%とそれぞれ増加している。
第2四半期の鉄鉱石販売は6,064万2,000トンと昨年同期の5,708万1,000トンから僅か6.23%増加、しかしペレット販売は昨年同期の1,294万6,000トンから1,286万1,000トンに減少している。
第2四半期のオペレーションでは露天掘りで世界最大級のパラー州カラジャス鉱山の輸送ロジスティック部門が大雨の影響を受けて、マラニャン州ポンタ・ダ・マデイラ港湾ターミナルへの輸送に支障をきたしているために、輸出が遅れている。
ヴァーレ社の主力商品である同期の鉄鉱石販売は前年同期の54億3,500万ドルから91億200万ドルと大幅に増加、ペレット販売も16億1,000万ドルから21億1,300万ドルと増加している。
第2四半期の鉄鉱石並びにペレットの中国向け輸出比率は輸出全体の41.7%と前四半期の42.3%から僅かに減少、 アジア向けは61.2%に相当する4,500万トン、ヨーロッパ向けは第1四半期の20.4%から20.6%と僅かに回復している。
また同期のニッケル販売は前年同期比58.3%増加の5万7,000トン、売上は14億6,100万ドル、前四半期比の売上ではニッケルのコモディティ価格がトン当たり2万500ドルと4.9%減少した影響で6.16%減少,銅鉱石の販売量は44.7%増加の5万5,000トンであった。(2011年7月29日付けエスタード紙)