世界最大の鉄鉱生産のヴァーレ社のギリェルメ・カバルカンテ最高財務担当責任者よると、今後5年間の鉄鉱石価格はトン当たり150ドルを上回る水準で推移すると予想している。
今後5年間の鉄鉱石価格が150ドルを上回る要因としてアジアを中心とした需要に対して、ロジスティック部門の設備投資が不十分で鉄鉱石鉱山の開発の遅れているために、供給が追い付かないと予想している。
スイス・クレジット銀行コモディティ部門のアナリストのメリンダ・モーレ氏は市場関係者が今後5年間に亘って鉄鉱石の供給量が需要を上回ると、楽観視していると指摘している。
今週にヴァーレ社は2015年までの鉄鉱石生産目標を10%削減、BHP社はオーストラリアでの生産コストの見直しを行い、また小規模の鉄鉱生産会社も新規の鉄鉱石鉱山開発のエンジニア不足が指摘されている。
また一部の市場関係者は中国の金融引締め政策による中国国内の鉄鉱石需要の低下に伴って、国際コモディティ価格の減少につながるために、開発に時間と大型投資が必要な新規開発に慎重になっている。(2011年7月7日付けヴァロール紙)