昨年下半期から中国の鉄鉱石需要は拡大並びに世界金融危機から脱出した新興国の旺盛な需要で、今後15年から20年にかけて鉄鉱石価格は高値を維持するとヴァーレ社のロベルト・カステロ・ブランコ取締役は予想している。
ヴァーレ社では中国を筆頭に国内外の鉄鉱石需要に応じるために、今年は昨年の129億ドルの倍増に相当する240億ドルの大型投資を行って増産する。
今年初めのブラジル南東部地域の長雨による影響で鉄鉱石輸出は60万トン減少、しかし今年のヴァーレ社の輸出予定3億1,100万トンとの比較ではそれほどの影響は受けていない。
しかしオーストラリアのクイーンズランド州の洪水被害による石炭輸出量は50万トン減少して輸出総量の10%に相当するために、1トン当たりの石炭価格は現在の200ドルから350ドルまで上昇する可能性がある。
石炭価格の上昇に伴って製鉄会社は生産コストを抑えるために、ヴァーレが生産する高含有量の鉄鉱石需要が高まり、同社にとっては価格上昇並びに需要拡大につながって追い風となる。(2011年1月28日付けエスタード紙)