世界最大の鉄鉱石輸出を誇るヴェーレ社の2018年第1四半期の鉄鉱石並びに微粉鉱石に水と粘結剤を加えて直径10~30mmの球状にして焼き固めたペレット販売は、8,430万トンに達して記録を更新している。
しかし今年同期の鉄鉱石及びペレット生産は、例年よりも多い降雨量並びに含有量の低い鉄鉱石生産減少が牽引して、前年同期比5.0%減少の8,200万トンに留まっている。
今年第1四半期のヴァーレ社の1トン当たりの鉄鉱石の平均価格は、含有量の高い鉄鉱石販売が影響して74.4ドルに達し、ブラデスコBBI銀行の予想を上回った。
2016年末から操業開始した同社のパラー州カラジャス鉱山S11Dシステムの含有量の高い鉄鉱石増産が牽引して、今年第1四半期の北部システムの鉄鉱石生産は、前年同期比12.9%増加の4,060万トンに達している。
一方でミナス州のMRS Logistica 鉄道でリオ州イタガイ港から輸出される南東部システムの鉄鉱石生産は前年同期比21.1%減少、またEFVM鉄道でエスピリット・サント州のヴィトリア港から輸出される南部システムの鉄鉱石生産は、前年同期比13.8%減少している。
ヴァーレ社の発表によると、含有量が62%~65%の高品質鉄鉱石に対して1トン当たり17ドルのプレミアムが加算された一方で、含有量は58%~62%までの低品質鉄鉱石は、1トン当たり27ドルの値下げを余儀なくされている。
今年第1四半期のヴァーレ社の1トン当たりの鉄鉱石のプレミアムFOB平均価格は、高品質鉄鉱石増産並びに低品質鉄鉱石減産の影響で、5.2ドルと昨年同期の2.3ドルに達している。
今年第1四半期のニッケル生産は、カナダの鉱山の減産の影響で前年同期比18%減少の5万8,600トンに留まっている。ヴァーレ社では2018年の鉄鉱石生産は、3億9,000万トンを予定している。(2018年4月17日付けヴァロール紙)