今年初め4か月間の国内のセメント販売は、前年同期比10.1%減少の1,696万2,000トンに留まっており、今年のセメント販売は、経済リセッションからの回復の兆しが表れているにも関わらず、前年比5.0%~7.0%減少を13セメントメーカーが加盟する全国セメント工業組合(SNIC)では予想している。
今年4月の国内のセメント販売は、前年同月比16.0%と大幅が楽の402万トンに留り、1日当たりの営業日だけの平均セメント販売は前年同期比7.8%減少の18万9,800トン、消費量は16.5%と大幅に減少している。
2016年のセメント販売は前年比11.8%減少。また伝統的に下半期は降雨量が少ないため上半期よりもセメント販売が増加する傾向となっていると全国セメント工業組合(SNIC)のパウロ・カミーロ・ペーナ会長は、下半期の販売増加に期待している。
2016年5月~今年4月の過去12カ月間の国内セメント販売は5,549万トンに留まっていたが、国内経済が好調に推移していた2014年までの年間販売の記録は7,080万トンに達していた。
現在のセメントメーカーの平均設備稼働率は、僅かに44%に留まって1983年に記録した最悪の設備稼働率43%に接近しているにも関わらず、今後のセメント販売は、引出が禁止されている勤続期間保障基金(FGTS)の積立金解禁の効果やテーメル大統領による経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設プログラム“私の家、私の暮らし” による大衆住宅60万戸の建設発表などのプラス要因にパウロ・カミーロ・ペーナ会長は期待している。
しかし2年以上継続していた国内経済リセッションや未だに継続するラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題による公共事業の停滞、高止まりする失業率などの要因で、セメント販売は回復には程遠いとパウロ・カミーロ・ペーナ会長はコメントしている。(2017年5月11日付けヴァロール紙)