昨日の1トン当たりの平均含有量62%の高品質鉄鉱石の国際コモディティ価格は、4月の中国の貿易収支発表で2.6%減少の60.15ドルを記録して昨年10月24日の水準まで低下、今年初め4か月間では23.7%と大幅に減少している。
5月7日までの平均鉄鉱石価格は前月比8.2%減少の64.90ドル、第2四半期の平均鉄鉱石価格は、前四半期比18.8%減少の69.51ドルを記録しているが、前年同期比では25.3%増加している。
今年末の鉄鉱石の国際コモディティ価格は55ドルまで低下すると業界関係者は予想、昨日のロンドンの3カ月先物の銅価格は1.8%減少の5,486ドルと今年1月に記録した5,462.50ドルに接近している。
また昨日のロンドンの3カ月先物のアルミ価格は1.3%減少の1,879ドル、ニッケルは9,145ドルで安定、今年4月の中国の鉄鉱石輸入は前年同月比2.0%減少の8,220万トン、前月比では13.9%減少している。
また今年4月の中国の銅輸入は前年同月比33.3%減少、前月比では30.2%減少、Capital Economics社では、今年2月並びに3月のオーストラリアから中国向け鉄鉱石輸出は、サイクロンDebbieの影響で出荷が遅れたが、4月から出荷を再開している。
今年初め4か月間の中国の鉄鋼製品輸出は、米国の反ダンピング関税など保護貿易政策などが影響して前年同期比34%減少の2,420万トンに留まっており、今後の貿易摩擦拡大に発展する可能性がある。(2017年5月9日付けヴァロール紙)