世界最大の鉄鉱石生産ヴァーレ社の第3四半期の純益は、鉄鉱石の販売増加並びに国際コモディティ価格上昇、製造コスト削減などの要因で18億4,200万レアルの黒字を記録、前年同期の66億6,300万レアルの赤字から一転して黒字に転じている。
ヴァーレ社の第3四半期の決算は、鉄鉱石増産やコスト削減、運転資金調達などで為替変動や特筆される臨時収入なしで純益増加に転じているとヴァーレ社のルシアーノ・シアニ取締役は説明している。
ヴァーレ社の第3四半期の純益は前四半期比では48.6%と半減した要因として、レアル通貨に対するドル安の為替の影響が大きいとルシアーノ・シアニ取締役は説明、第3四半期のEBITDAは98億2,900万レアルで前年同期の68万1,600万レアルから大幅に上昇している。
第3四半期のEBITDAが前年同期比50%近く上昇した要因として、鉄鉱石の国際コモディティ価格の上昇以外のも製造コスト削減による効果が大きいとルシアーノ・シアニ取締役は説明している。
昨年第3四半期のレアル通貨に対するドルの平均為替は、R$3.51から今年第3四半期のドルの平均為替はR$3.25とドル安で純益増加につながったが、1トン当たりの鉄鉱石の製造コストが13.2ドルから13.0ドルに減少したことも純益増加の要因となっている。
第3四半期の純益増加要因としてパラー州カラジャス鉱山の鉄鉱石増産、Moatizeの石炭増産や金鉱石の増産を同社のルシアーノ・シアニ取締役は指摘しており、第3四半期の売上は前年同期比2.0%増加の237億7,200万レアルを記録している。
第3四半期の鉄鉱石販売は、7,423万1,000トンで前年同期の7,053万トンから約400万トン増加、また1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は、46.48ドルから50.95ドルに上昇している。
ヴァーレ社の第3四半期の負債総額は、前四半期比15億4,300万ドル減少の259億6,500万ドルになったにも関わらず、前年同期の242億1,300万ドルから18億ドル増加、現在の有利子負債 / EBITDAは3.6倍と前年同期と同じレベルに留まっている。(2016年10月27日付けUOLサイトより抜粋)