鉄鉱石輸出で世界最大手のヴァーレ社は、鉄鉱石などのコア事業に資本を集中させるためポートフォーリオの肥料部門譲渡で、米国肥料最大手モザイク社と最終的な売買交渉を行っていると業界関係者は見込んでいる。
しかし世界トップクラスの肥料会社であるノルウエー資本Yara社は、南大河州リオ・グランデ肥料工場に10億レアルを投資して増産計画を予定、Yara社はブラジル国内での肥料事業強化するM&A案件として、ヴァーレ社の肥料事業部門の査定を行っていると見込まれている。
2015年のヴァーレ社肥料部門のEBITDAは、ドル高の為替の影響を受けて前年比2倍に相当する5億6,700万ドルの黒字計上、売り上げは前年比8.7%増加の22億ドルに達していた。
しかし最近の肥料の国際コモディティ価格の減少に伴って、今年のヴァーレ社の肥料部門のM&Aによる譲渡価格は、20億ドル~30億ドルに留まると業界関係者は予想している。
モザイク社は世界トップのリン酸鉱生産企業であり、ヴァーレ社では肥料部門のモザイク社への100%譲渡若しくは12%~15%の資本参加に留まるか検討中と予想されている。(2016年9月22日付けヴァロール紙)