世界3大格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、資源大手ヴァーレ社の格付けをBaa2から投資適格最低のBaa3への格下げを発表した。
12月1日、格付け会社フィッチ・レーティングスは、サマルコ社の格付けをBBB からBB-に引下げたが、ヴァーレ社並びにBHPビリトンがサマルコ社に金融支援すれば再度の格上げの可能性が予想されていた。
中国の経済成長率停滞や欧米の景気後退、鉄鉱石の国際コモディティ価格の下落並びに鉄鉱石の需要を上回る供給過剰などの要因で、世界の鉄鉱石生産会社は軒並み経営が悪化している。
2011年2月の鉄鉱石の国際コモディティ価格は1トン当たり191.70ドルまで達していたが、昨日は37.5ドルと1/5まで下落、またヴァーレ社の時価総額は2,470億レアル下落している。
ヴァーレ社では2017年まで好転しない鉄鉱石の国際コモディティ価格や中国経済停滞による世界的な鉄鉱石需要減少の影響で、投資計画の大幅な見直しやコスト削減、自社資産売却を迫られている。(2015年12月11日付けエスタード紙)