資源大手ヴァーレ社の2015年の投資総額は今年の投資総額予想を26.3%減少の101億7,000万ドルが予想されており、投資総額がピークであった2011年の180億ドルから毎年減少してきている。
鉄鉱石生産大手のブラジルのヴァーレ社並びにオーストラリアのリオ・チント社、BHP Billiton社は中国の鉄鉱石需要減少で鉄鉱石の国際コモディティー価格が下落しているにも関わらず、世界でのマーケットシェアを拡大して中小規模の鉄鉱石生産企業をマーケットから締め出すために増産を続けている。
ヴァーレ社の2015年の投資総額101億7,000万ドルのうち63億5,800万ドルは既存のプロジェクトの推進に投資され、残りの38億900万ドルは設備投資やすでに操業中のプロジェクトのメンテナンスに充てられる。
ヴァーレ社のルシアーノ・シアニ財務担当取締役は2016年の投資総額は76億ドル、2018年並びに2019年はそれぞれ49億ドルの投資を行うと説明している。
2015年の投資総額101億7,000万ドルのうち37億ドルはパラー州のセーラ・アズール鉱山開発に充てられ、2016年の投資総額76億ドルのうち30億ドルは同プロジェクトに充てられる。
ヴァーレ社の2014年の生産コストは20%減少、鉄鉱石生産は40%増加、中国の中小規模の鉄鉱石生産会社は生産コストが高いために価格競争力を失ってマーケットから撤退しているが、今後は価格競争力のない鉄鉱石生産会社はマーケットからの撤退を余儀なくされるとムリロ・フェレイラ社長は説明している。(2014年12月3日付けエスタード紙)