世界最大のアルミ圧延製品企業でアルミリサイクル企業であるNovelis社は、ミナス州オウロ・プレート市のアルミ素材生産工場の操業を年末までに停止して、350人の従業員を解雇すると発表している。
ブラジルアルミ生産協会(Abal)の発表によると、8月のブラジル国内のアルミ素材生産は電力料金の高騰によるオペレーションコストの上昇に伴って収益が大幅に悪化している影響を受けて、前年同月比37%減少の6万9,600トンとなっている。
電力料金高騰で価格競争力を削がれてためにアルミ素材の輸出の減少並びに輸入の増加に結びついており、過去5年間にアルミ素材生産大手のBHP Billiton社、ALCOA社、 Votorantim Metal社はアルミの減産を余儀なくされているとブラジルアルミ生産協会のミルトン・レゴ会長は説明している。
昨年のブラジル国内のアルミ素材生産は88万8,500万トン、今年は68万2,300万トンまで減少すると予想、今年8カ月間のアルミ素材生産は前年同期比23%減少している。
2008年のNovelis社のブラジル国内でのアルミ素材生産は5万トン、昨年は2万9,000トンまで減少、インド資本Aditya Birla社傘下のNovelis社の昨年の世界の売上は100億ドルを記録している。
ミナス州オウロ・プレートのアルミ素材生産工場は1934年から操業開始、Novelis社は1950年に買収、ブラジル国内のリサイクルによるアルミ生産は国内消費の35.2%と世界平均の29%を上回っている。
今年3月にALCOA社はマラニョン州サン・ルイス市のアルミ素材工場並びにミナス州ポッソス・デ・カウダス市のアルミ素材工場での減産を発表、2013年のALCOA社はメガワット/1H当たりの電力エネルギーを58ドルで購入契約したが、世界平均の40ドルを約50%上回る価格に相当、今では自由契約マーケットでは822レアルまで高騰しているために、アルミ素材メーカーは減産による余剰電力エネルギーを販売している。
2013年第1四半期のブラジルのアルミ素材の輸出量は14万9,700トン、今年第1四半期は前年同期比17.5%減少の12万3,500トン、前記同様に輸出価格は3億8,400万ドル、16.4%減少の3億2,100万ドルに減少している。(2014年10月17日付けエスタード紙)