中国の鉄鉱石需要の減少並びにオーストラリアやブラジルの鉄鉱石供給増加に伴って、鉄鉱石の国際コモディティ価格が減少を続けており、昨日の中国の鉄鉱石のスポット価格は1トン当たり86.70ドルと過去2年間で最低となっている。
今年の1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は、アングロ・アメリカン社のミナスーリオ鉱山が生産を開始して今年の生産予定は2,650万トン、オーストラリアのRoy Hills鉱山の5,500万トンの生産予想の影響で、供給過剰になっているためにすでに35%も下落している。
今年の含有量が62%の良質の平均鉄鉱石価格は、昨年の1トン当たり135ドルを21%下回る105ドルが予想されており、またオーストラリア政府による鉄鉱石メーカーの利益に対する課税を取りやめたこともオーストラリアの資源メーカーの生産増加に結びついている。
アングロ・アメリカン社はミナスーリオ鉱山を2008年に55億ドルで買収、今後の投資総額は88億ドルが予想、アジア向けの鉄鉱石生産コストは1トン当たり50ドル~55ドルを見込んでいるにも関わらず、1トン当たりの鉄鉱石価格が80ドルを割れば鉄鉱石メーカーは大幅に収益を圧迫される。(2014年9月3日付けヴァロール紙)