アジアや新興国を中心に鉄鉱石の需要は2012年から回復基調にあり、2012年から2020年までの世界の鉄鉱石生産は23%増加が予想されているが、同期間の鉄鉱石需要は34%増加が予想されている。
2013年の太平洋地域の鉄鉱石需要は12億3,000万トンであったが、ヴァーレ社の鉄鉱石供給量は22%に相当する2億7,100万トン、ヴァーレ社は年間9,000万トンの鉄鉱石を生産するパラー州カラジャス鉱山のS11Dプロジェクトは2016年から鉄鉱石生産を開始する。
今年のヴァーレ社の鉄鉱石生産はブラジルの鉄鉱石生産の87%を占めると予想されているが、オーストラリアでも含有量の高い鉄鉱石の増産を続けているために、中国向け鉄鉱石輸出で競争が激化してきている。
2013年のヨーロッパの鉄鉱石消費は前年比1.8%減少したにも関わらず、今年は前年比2.7%増加、2015年は前年比3.1%増加すると予想されており、シェールガス生産が拡大している北米の今年の鉄鉱石需要は前年比3.8%増加が予想されている。
アジアや新興国は都市化が急速に進んできて鉄鋼需要が拡大して今後の鉄鉱石需要の大幅な拡大が見込まれているために、ブラジルやオーストラリアでの鉄鉱石増産が見込まれている。(2014年6月30日付けヴァロール紙)