海外事業の利益に対する税金223億レアルの支払いをRefis(企業側が税金を払えば利息と刑罰が軽減されるという制度)を活用して国庫庁に納税した影響で、資源大手ヴァーレ社の昨年第4四半期の決算は、過去最高の148億レアルの赤字を計上した。
ヴァーレ社は、2013年に海外資産を中心に自社資産60億ドルを売却したが、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、どの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すEBITDAは、66億レアルとJPMorgan社の予想を16%上回ったために、昨日のヴァーレ社の株価は1.5%上昇した。
ヴァーレ社は今年も引き続き海外資産を中心に売却やパートナーを受け入れて自社の負債軽減を積極的に進めるが、今年上半期には、モザンビークに所有する石炭鉱山Moatizeプロジェクト関連のナカラ回廊の912キロメートルに及ぶロジスティック関連インフラ事業を単独開発から共同開発に替えるためにパートナーを探している。
昨年は1万700キロメートルの鉄道網とそれに接続する複数の港湾 ターミナルを活用して、ブラジル中部及び北部地域で穀物や肥料、製鉄原料や鉄鋼製品などの一般貨物を対象とした複合一貫輸送サービスを提供するVLI社の株式の一部を売却している。
今年の鉄鉱石の生産を3億1,200万トン、2015年には3億4,800万トンまで引き上げるが、現在許可がおりているカラジャス鉱山プロジェクトが予定通り進めば2015年には4,000万トンの増産が見込める。
肥料向けカリウム開発のセルジッペ州カルナリッタ鉱山プロジェクトの投資総額は18億ドルが見込まれているにも関わらず、カルナリッタ鉱山に隣接するカペーラ市並びにジャパルツーバ市がカルナリッタ鉱山の商品流通サービス税(ICMS)で争っている影響でプロジェクトが中断しているために、カルナリッタ鉱山プロジェクトを他社に売り渡す可能性がある。(2014年2月28日付けエスタード紙)