ヨーロッパの債務危機や中国の経済成長率の低下に伴って鉄鉱石の国際コモディティ価格は低迷を続けていたが、昨日の中国の1トン当たりの含有量が62%の鉄鉱石のスポット価格は、141.8ドルと3月12日に記録した143.4ドルに接近した。
鉄鉱石価格の上昇の要因として中国の建設部門が好調に推移しており、またインフラ部門のクレジットが容易になってきていることが中国国内マーケットの鉄鋼需要の改善に結びついている。
今月12日の鉄鉱石価格は4.2%上昇、過去2日間では6.5%上昇しているためにヴァーレ社並びにCSN 社、MMX社にとって、自社の株価を押し上げる効果につながっている。
7月以降の1トン当たりの鉄鉱石価格は、130.3ドルと昨年の第3四半期の鉄鉱石価格112.1ドルを16%上回っており、また今年5月の鉄鉱石価格110.4ドルを28%上回っている。
1年前の中国の鉄鉱石の在庫は1億トンであったにも関わらず、今では6,900万トンまで減少していることも鉄鉱石の国際コモディティ価格の上昇の一因となっている。
バンクオブアメリカ・メリルリンチ社では、今年の1トン当たりの鉄鉱石価格は中国の鉄鋼メーカーの増産並びに鉄鉱石の在庫減少で131ドルに達すると予想、在庫の大幅増加と鉄鉱石の供給過剰で2014年は110ドルまで減少すると予想している。(2013年8月14日付けヴァロール紙)