資源大手のヴァーレ社は、パラ-州カラジャス鉱山近くのセーラ・アズール鉱山開発向けの環境ライセンスを取得、投資総額が197億ドルに達する鉄鉱石生産のメガプロジェクトに着手する。
2011年5月に就任したヴァーレ社のムリロ・フェレイラ社長は、セーラ・アズール鉱山開発のため主に海外での資産を売却して資金調達しており、2018年には年間9,000万トンの鉄鉱石を生産する。
ヴァーレ社はすでにセーラ・アズール鉱山の鉄鉱石を運ぶ鉄道並びに輸出する港湾プロジェクトの建設ライセンスを取得しており、これらのインフラ設備向け投資総額は114億ドルに達する。
ヴァーレ社は今年のセーラ・アズール鉱山開発向け投資に27億ドルを予定しており、大半のクレジットは、社会経済開発銀行(BNDES)並びに国際協力銀行(JBIC)から調達する。
セーラ・アズール鉱山の鉄鉱石の含有量は、66.7%と世界でも稀にみる含有量を誇っており、中国の鉄鉱石需要の減少による競争力の低下は鉄鉱石の含有量の低い鉄鉱石供給企業にとっては脅威であるが、高い含有量を誇る鉄鉱石を供給できるヴァーレ社にとっては問題ないとフェレイラ社長は説明している。
現在のヴァーレ社の年間の鉄鉱石生産は3億1,000万トン、リオ・ティント社は2億3,000万トン、このメガプロジェクトのインフラ整備では、カラジャス鉄道支線の完成が2015年、マデイラ河口のターミナル4の完成は2014年が予定されている。(2013年7月4日付けエスタード紙)