資源大手のヴァーレ社は、第3四半期の純益が60%減少したことや中国の鉄鉱石需要の縮小、鉱物コモディティ価格の下落などで今後の収益の拡大の見通しが立っていないことなどの要因で、今後の投資計画の見直しを迫られている。
今年のヴァーレ社の投資総額は210億ドルが予定されていたにも関わらず、今年9カ月間の投資総額は122億5,300万ドルに留まっており、年末までには210億ドルを大幅に下回ると予想、また来年からの5カ年の投資計画は縮小されると予想されている。
ヴァーレ社のムリロ・フェレイラ社長は、ジウマ・ロウセフ大統領に鉄道コンセッションへの投資を表明、またヴァーレ社の昨日の株価はヴァーレ社の今後の投資ポートフォーリオの発表が評価されたため株価は急上昇した。
パラー州カラジャス鉱山近くにあるセーラ・アズール鉱山メガプロジェクトである年間9,000万トンの鉄鉱石生産向けの195億ドルの投資は予定通り継続して進められる。
ヴァーレ社は今年5月にコロンビアの石炭による火力発電所を売却して小規模プロジェクトから撤退、鉄鉱石並びにニッケル、肥料、石炭、港湾並びに鉄道などのロジスティック部門に投資を集中させるが、石油・天然ガスについてはコメントを避けている。(2012年10月26日付けエスタード紙)