資源大手ヴァーレ社の第3四半期の鉄鉱石生産は、パラー州カラジャス鉱山の鉄鉱石生産が前年同期比10.5%減少した影響で 4.5%減少の8,390万トンに留まっている。
カラジャス鉱山の鉄鉱石生産は、環境ライセンス問題並びに露天掘りの鉄鉱石採掘現場が深くなってきているために生産コストが上昇、また深くなるほど鉄鉱石の含有量が低下してきている。
カラジャス鉱山のセーラ・アズールプロジェクトの環境ライセンスは、今年7月に認可されているために、2016年から年間9,000万トンの鉄鉱石生産が予定されている。
ヴァーレ社では今年の鉄鉱石生産を3億1,200万トンと予想、2016年にはセーラ・アズールプロジェクトを含めて1億7,000万トンの増産が予定されている。
今年9カ月間の鉄鉱石生産は前年同期比2.2%減少の2億3,446万トン、第3四半期のペレット生産は、前年同期比1.6%増加の1,226万1,000トン、今年9カ月間では3.8%増加の4,140万9,000トン、しかし世界のペレット需要の低下に伴って、ヴァーレ社は今月から3ペレット工場の操業を中止した。
ヴァーレ社の第3四半期のニッケル生産は前年同期比15.7%減少の4万9,000トン、今年9カ月間では19.8%減少の17万3,000トン、銅生産は前記同様に19.9%減少の6万8,000トンとなっている。
ヴァーレ社のニッケル生産が減少している要因として、同社最大のカナダのSudburye Thompson銅鉱山の生産が20%減少、またパラー州のオンサ・プーマ鉱山が生産停止している。(2012年10月18日付けエスタード紙)