カナダの投資ファンドBrookfield社 は、ラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題で窮地に追い込まれているOdebrecht グループ傘下のOdebrecht Transportの道路コンセッション参加で交渉している。
Brookfield社 は、Odebrecht Transportが資本参加しているブラジル国内の総延長距離が1,779キロメートルに達する7カ所の道路コンセッションの同社の権益買収交渉を行っている。
今年4月にBrookfieldは、Odebrecht Ambiental社の株式70%を29億レアルで買収、またオデブレヒト社は、グループ傘下Odebrecht Latinvest社のペルー国内の灌漑プロジェクトH2OlmosをBrookfieldに売却していた。
Odebrecht Transportが資本参加している7カ所の道路コンセッションのうち3カ所の道路コンセッションにはInvepar社も資本参加、BrookfieldはInvepar社に24.4%の資本参加をしているOAS社の買収を試みたが、M&Aは成立しなかった。
Brookfieldは、Odebrecht Transportが50%の資本参加をしているバイア州北部の132キロメートルの道路コンセッションの権益買収交渉を行っているが、カマサリ工業コンビナート及びアラツ工業センターとサルバドール国際空港、アラツ港を結ぶ道路コンセッションで投資総額は20億レアル、Invepar社も50%の資本参加を行っている。
大穀倉地帯を抱えるマット・グロッソ州内の南北を結ぶ国道163号線の850キロメートルの道路コンセッションの権益の100%がOdebrecht Transportであり、コンセッション期間は30年間で投資総額は55億レアルが見込まれている。
またBrookfieldは、株式の100%がOdebrecht Transportのサンパウロ州内のモジイグアス市とジャカレイ市を結ぶ297キロメートルの州道路SP-65号線の道路コンセッション譲渡で交渉中であり、投資総額は35億レアルが見込まれている。
Odebrecht Transportが70%の権益を擁するパラナ州フランシスコ・アルヴェス市とマリンガ市を結ぶ州道路PR-323号の道路コンセッションは36億レアルの投資が見込まれているが、Odebrecht Transport以外にもTucamann社並びに Goetze Lobato社、 America EMP社がそれぞれ10%の権益を擁している。
Odebrecht Transportが74.1%の権益を擁するペルナンブーコ州内の州道路PE-009号線の6.5キロメートルの道路コンセッションの投資総額は1億6,700万レアル、Odebrecht Infra社は僅かに0.9%、 Cornelio Brennand社は25%の権益参加している。
Odebrecht Transportが50.0%の権益を擁するペルナンブーコ州内の州道路PE-099号線の44キロメートルの道路コンセッションの投資総額は4億5,000万レアル、Invepar社も50%の資本参加を行っている。
Invepar社が91.5%の権益を擁しているバイア州内の州道路BA-099号線の道路コンセッションは217キロメートルで投資総額は2億レアル、Odebrecht Transportは僅かに8.5%の資本参加を行っている。
ペトロブラス石油公社は、傘下の天然ガスパイプライン事業(NTS)の株式の90%をカナダ資本ブルックフィールド社が率いる投資家連合に対して52億ドルで売却している。
Brookfieldは、世界中で2,500億ドルに達する投資を行っているが、そのうちブラジル国内の投資総額は600億レアルに達しており、特にショッピングセンターなどの不動産関連の27プロジェクトを抱えている。(2017年6月30日付けエスタード紙)