連邦警察の特別捜査「第7次ラヴァ・ジャット作戦」の開始で、ペトロブラス石油公社サービス部のレナト・ドゥッケ部長をはじめ、下請け会社であるIESA社のオット・スパレンべルク部長など約20人近くが逮捕された。
ジウマ・ロウセフ第2次政権では国内経済活性化のためにインフラ整備を中心に大幅なインフラプロジェクトが予定されているにも関わらず、ブラジルのゼネコン大手9社の中でメンデス・ジュニオール社並びにUTC社の幹部が逮捕され、今後も他社からの逮捕者が出る可能性があると危惧されている。
大手ゼネコンが参加を予定している2015年のプレソルト原油開発関連の入札では71億レアルの歳入が見込まれており、レシーフェ市並びにサルバドール市、ヴィトリア市、ポルト・アレグレ市の空港建設で26億レアルの歳入が見込まれているにも関わらず、入札の予定に影響がでると予想されている。
2013年のブラジルの建設業界の売上は2,217億レアル、第7次ラヴァ・ジャット作戦の中心となっているレナト・ドゥッケ容疑者が担当していた石油精製所アブレウ・エ・リマ社の投資総額は374億レアルとなっている。
経済成長加速プログラム(PAC)のサンフランシスコ河の東北部灌漑システム改善計画、サンパウロ市の環状道路、南北鉄道、ロンドニア州のジラウ水力発電所、サント・アントニオ水力発電所などにも大手ゼネコン9社は建設に携わっている。
大手ゼネコンのカマルゴ・コレア社はジラウ水力発電所並びにベロ・モンテ水力発電所、ミナス州のコンフィン空港、南北鉄道の建設に参加、ENGEVIX社はベロ・モンテ水力発電所、北大河州のサン・ゴンサロ・ド・アマランテス空港、ブラジリア市のジュッセリーノ・クビチェック空港の建設に携わっている。
ガルボン社はベロ・モンテ水力発電所、国道153号線のゴイアス州アナポリス市とトカンチンス州アリアンサ市を結ぶ624キロの道路建設、逮捕者がでたIESA社はComperj製油所、プラトフォームP-77並びに P-75の建設に携わっている。
メンデス・ジュニオール社はサンパウロ市の環状道路建設、Comperj製油所、ミナス州のコンフィン空港、OAS社はサンフランシスコ河の東北部灌漑システム改善計画、ヅッケ・デ・カシアス製油所、ベロ・モンテ水力発電所、オデブレヒト社は国道163号線のマット・グロッソ州と南マット・グロッソ州の851キロメートルの道路建設に携わっている。
ケイロス・ガルボン社はオリンピック会場建設、サントス海盆並びにカンポス海盆のプレソルト原油開発、UTC社はComperj製油所、南大河州のアルベルト・パスクアリニ製油所、サンパウロ州のReplan製油所の建設に携わっている。(2014年11月18日付けエスタード紙)