ブラジルの一大穀倉地帯である中西部地域の穀物をパラー州の港湾から輸出する場合、大豆国道と呼ばれる国道163号線経由でパラー州のサンタレンやヴィラ・ド・コンデ港を使用すると、輸送コストは最大で34%削減できると予想されている。
中西部地域の穀物をパラー州港湾からパナマ運河経由で中国へ輸出する場合は、アフリカ経由よりも海上輸送費が20%削減可能となり、現在のパナマ運河は6万トン級までの船舶の運航が可能であるが、浚渫工事が完了する2020年には、15万トン級の船舶の運航が可能となる。
2012/13年の中西部地域からサントス港並びにパラナグア港への1トン当たりの平均輸送コストは133ドルであったが、国道163号線経由でパラー州のサンタレンやヴィラ・ド・コンデ港のプロジェクトが完成すれば88ドルまで下げることが可能となる。
マット・グロッソのソリ―ゾ市からサントス港の距離は1,950キロメートル、パラナグア港までは2,100キロメートル、ソリ―ゾ市から国道163号線経由でサンタレン港までは1,400キロメートル、ソリ―ゾ市から国道163号線並びにミリチツーバ経由でサンタレン港までは、1,100キロメートルと大幅に短縮できる。
サントス港並びにパラナグア港から船舶による中国との往復日数は40日間を要しているが、パラー州のサンタレンやヴィラ・ド・コンデ港から中国との往復日数は36日間と4日間の短縮並びに輸送コストの削減に結びつく。
2013年のサントス港並びにパラナグア港からの大豆輸出は、輸出総量の4,279万トンの75%に相当する3,225万トンと大半を占めており、北部地域につながる国道163号の道路インフラ整備が急務となっている。
2022年にはパラー州のサンタレンやヴィラ・ド・コンデ港からの穀物輸出能力は6,000万トンが予想されており、マット・グロッソ州の穀物輸出の60%は北部経由、40%はサントス港やパラナグア港経由となる可能性がある。(2014年1月23日付けヴァロール紙)