オランダ資本Trafigura社並びにアブダビ政府系ファンドのMubadala Development社は、実業家エイケ・バチスタ氏のホールディング企業EBX社のグループ企業である鉱業関連企業MMX社所有の巨大港湾であるリオ州スドエステ港の65%の株をバチスタ氏から買い取って、経営権を取得することで合意した。
すでに買収に名乗りを上げていたナショナル製鉄所(CSN)並びにウジミナス社、ゲルダウ社のブラジル国内資本、バチスタ氏から買収拒否を通告されていたスイス資本のグレンコア社もMMX社に食指を伸ばしていた。
石油・天然ガスの開発を手がけるOGX社の経営不振やカンポス沖の2014年のツバロン・アズル油田での石油生産停止宣言などで、グループ企業の株価が軒並み下落して時価総額が大幅に目減りして、バチスタ氏は資金調達に苦慮しているために、グループ企業の放出を余儀なくされている。
バチスタ氏はMMX社の大半の株を放出するにも関わらず、20%の資本参加を継続すると予想されており、またOGX社にも2.0%の資本参加を継続すると予想されている。
ホールディング企業EBX社の負債総額は250億レアルと予想されており、そのうち社会経済開発銀行(BNDES)並びにイタウー銀行、ブラデスコ銀行の債権は200億レアルに達すると予想されている。
BTG パクツアル銀行もバチスタ氏に対して融資を行っており、またグループ企業の再建プロジェクトを手掛け始めていたが、バチスタ氏はグループ企業の再建をAngra Partners社に切り替えている。
バチスタ氏の緊急を要する再建プロジェクトはOGX社の救済であり、再建のために36億レアルの資金を海外で調達すると予想されている。(2013年9月11日付けエスタード紙)