ファーンボロー国際航空ショー、ベルリン国際航空宇宙ショーと並んで世界的に有名な航空ショーで隔年毎に開催される航空宇宙機器の国際見本市であるパリ航空ショーの初日に、ブラジルのエンブラエル社は総額17億ドルに達するERJ/EMBシリーズのジェット機39機の受注に成功した。
この商談には追加オプションとして更に22機のジェット機購入の可能性があり、オプション取引が成立すれば総額26億ドルに達する可能性が残されている。
エンブラエル社はケニアのKenya航空から20機を受注、カザキスタンのAstana航空、米国のAir Lease Corp並びにGE Capital Aviation Services(Gecas)から受注している。
世界4位の航空会社であるエンブラエル社は2004年から発売開始したEmb-170/190をすでに1,000機以上販売、オプション注文として750機を擁している。
またE170、E175、E190並びにE195シリーズは70座席から122座席で40カ国の60航空会社で使用されており、今回の39機の大型商談は最大のライバルであるカナダ資本のボンバルジエ社の10機のCS100型の販売による6億1,600万ドルを大きく引き離している。
米国のデルタ航空は今年10月から航空機250機を逐次発注、そのうち100機は中型のリージョナルジェット機、エアバス、ボーイングやボンバルジエが熾烈な受注合戦を展開するが、同社もリージョナルジェット機の受注合戦に参入する。
またエンブラエルは座席数が150席のジェット機市場に参入してエアバスやボーイング社とシェア争いを展開するが、エアバスは燃費の優れたA320 NEO型、ボーイングは新規737型を市場に投入すると予想されている。(2011年6月21日付けエスタード紙)