フェルナンド・コロール政権時から20年間も放置されていた水上運輸プロジェクト向けに5億200万レアルが国会で承認されて、水上運輸への投資が再開される。
ブラジルには大型運搬船が航行可能な大河が全国に数多くあり、道路建設の難しい地域の開発には欠かせない輸送手段となり、今後はマット・グロッソ州、アマゾン、パラ-やロンドニア州での農産物生産などが期待できるうえに、大量輸送、劇的な燃料の削減による二酸化炭素の排出削減などが期待できる。
また今年の水上輸送向け投資には経済成長加速プログラム(PAC)の一環として3億4,420万レアルが追加される可能性があり、国家水上輸送庁(Antaq)では現在のブラジルの水上輸送は1万5,000キロメートル、新規投資で4万キロメートルまでの延長が可能であると見込んでいる。
2015年までに水上輸送プロジェクトに157億8,000万レアルを投資すれば農産物生産の60%が輸出可能となり、二酸化炭素の排出量はトラック輸送に比べて1/5、輸送コストは30%それぞれ減少する。
チエテ河/パラナ河の水上運送整備プロジェクトでは現在の航行距離800キロメートルから4,000キロメートルに延長、現在の農産物などの運送量400万トンが1億2,000万トンと飛躍的に増加する。
トカンチンス河の水上輸送整備プロジェクトではヴァーレ社が60億レアルを投資してマラバ市で建設している鉄鋼会社の製品輸出が可能となる。(2010年1月12日付けヴァロール紙)