世界金融危機で世界貿易が縮小した影響を受けて、今年5ヶ月間のブラジルの航空貨物の取扱量は前年同期比31%と大幅に減少しているが、6月から航空貨物の需要増加で経済の回復傾向が表れてきている。
現在の航空貨物部門は2001年のWTCビルのテロ事件とブラジル国内の電力エネルギー危機の影響を受けて以来の最悪な状態から、僅かに回復の兆しが見えてきている。
ブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)では今年5ヶ月間の輸入航空貨物は昨年同期の17万4,000トンから36%減少の11万4,000トン、輸出貨物は12万3,000トンから30%減少の8万6,000トン、国内貨物は9万9,000トンから26%減少の7万2,000トンとそれぞれ大幅に減少している。
グアルーリョス空港の貨物取扱比率はブラジル全体の33.69%でトップ、カンピーナス23.18%、マナウス14.54%、リオのガレオン空港8.98%、ポルト・アレグレ3.85%、レシーフェ3.83%となっている。
航空貨物の運賃は需要低下に伴って25%から30%減少、また欧米向けは大幅に落込んでいるが、コロンビア向けの海運貨物の減少で航空貨物が増加、ヴェネズエラはブラジルからの食料品輸入増加に伴って4.0%増加しているが、市場関係者は金融危機前のレベルの回復には2年間を要すると見込んでいる。{2009年7月14日付けヴァロール紙}