ブラジル港湾取扱量の30%を担うサントス港湾の今年初め7か月間の取扱量は前年同期比19%増加の6,091万トンに達し、ブラジルの全港湾の取扱量の平均増加率3.0%を大幅に上回っている。
今年初め7か月間のサントス港湾の取扱量6,901万トンは、価格の安い鉄鉱石を輸出するマラニョン州サン・ルイス港湾の9,385万トン、リオ州セペティバ港湾の7,885万トン、エスピリット・サント州ヴィトリア港湾の7,742万トンに次ぐ4位となっている。
今年初め7か月間のサントス港湾の取扱量の大幅増加は、穀物輸出の41%増加が牽引しているが、製造業部門が牽引する南東部地域の中心港湾であるサントス港湾の今年初め7か月間の取扱量は、ブラジル全体の37%に相当する2,459万トンを記録している。
今年初め7か月間のパラナ州パラナグア港湾の穀物取扱量は、サントス港湾に次ぐ1,265万トンでブラジル全体の19%に相当、3位には南大河州リオグランデ港湾の986万トン、4位にはサンタ・カタリーナ州サン・フランシスコ・ド・スール港湾は403万トン、5位にはマラニョン州サン・ルイス港湾は385万トンとなっている。
穀倉地帯のマット・グロッソ州から北部回廊を経由した穀物輸出は、国道163号線やパラー州の港湾コンセッションの入札が遅れており、また農産物や石油の国際コモディティ価格低迷で南東部地域のサントス港湾やパラナグア港湾からの穀物輸出はコスト安となっている。
また農産物や石油の国際コモディティ価格低迷でアジア向け輸出では、ブラジル北部地域から3日間の時間短縮となるパナマ運河経由よりも南東部地域の港湾から南アフリカのケープタウン回りの輸出のほうがコスト削減につながっている。(2016年8月16日付けヴァロール紙)