フランス航空会社アズール社は傘下のブラジルアズール航空の23.7%の株式を4億5,000万ドルで中国4大航空グループの一つである海航集団(HNAグループ)に譲渡すると発表した。
HNAグループは、航空産業、金融、観光並びにロディスティック部門など多角的経営を営むコングロマリットで売り上げは256億ドル、航空事業では14企業をコントロールしてボーイング社並びにエンブラエル社製の航空機524機を所有している。
中国の海航集団は、今年7月に空港グランドハンドリング事業で世界最大手のスイスポート・インターナショナル社を28億ドルで買収しており、積極的に海外の航空関連事業に投資を行っている。
同社は4億5,000万ドルでブラジルアズール航空に資本参加してブラジルの航空関連事業進出に足場を築き、アズール航空傘下にあるTAP航空とのシナジー効果や世界マーケットへの橋頭堡にすると予想されている。
アズール航空は海航集団の4億5,000万ドルの資本参加による投資を含めて、今年中国企業から総額8億5,000万ドルを調達、その中には中国商工銀行から2億ドルを調達している。(2015年11月24日付けヴァロール紙)