2012年のForbes億万長者リストで世界第7位にランクされ、2015年には世界一になると豪語していた実業家エイケ・バチスタ氏であったが、バチスタ氏のホールディング企業EBX社傘下の LLX社に対して、ワシントンに本部を置く投資ファンドのEIGグループが13億レアルを投資して経営権を取得、経営権を失ったバチスタ氏は引き続き経営審議会に籍を置く。
EIGグループによるLLX社の経営権取得をバチスタ氏が発表したのは、石油・天然ガス開発事業を行うOGX 社並びに造船事業のOSX社の第2四半期の決算発表前であったが、OGX 社の第2四半期は47億レアルの赤字を計上、負債総額は87億レアル、自前の運転資金は僅かに7億2,200万レアルとなっている。
OGX 社は、すでにカンポス海盆のツバロン・アズール油田での2014年の原油生産の停止を発表しているにも関わらず、同社のルイス・カルネイロ氏は、新しい原油開発プロジェクトの発表を準備中であると説明している。
EBX社傘下のOGX 社並びにOSX社、MPX社の第2四半期の赤字総額は50億レアル、この3社の負債総額は200億レアルに達しており、バチスタ氏は企業再建が急務となっているOGX 社の企業再建をブラック・ストーン社に依頼している。
投資ファンドのEIGグループは世界33カ国に128億ドルの投資を行っており、ワシントン、ヒューストン、ロンドン、香港にそれぞれ事務所を構えており、ブラジルではリオに事務所を構えている。
EIGグループがLLX社の経営権取得したのは、臨海工業地帯建設が予定されているスーパー港湾のアスー港の魅力的な競争力であり、また同社のブラジルでの投資はSete Brasil社に5億レアル、鉱業Manabi社にも資本参加している。
OSX社の第2四半期の赤字は1億4,910万レアル、負債は53億レアル、運転資金は7億9,950万レアル、MPX社の第2四半期の赤字は2億3,320万レアル、負債は57億レアル、運転資金は1億4,950万レアルとなっている。(2013年8月15日付けエスタード紙)