サンパウロ州ドック会社(Codesp)の社長に就任したレナト・バルコ氏は、2024年までにサントス港の貨物取扱能力を2倍に相当する2億3,000万トンに引き上げる計画を立てている。
経済成長加速プログラム(PAC)に含まれるサントス港のアレモア地域のターミナル整備には、約7,000万レアルの投資が見込まれており、入札は来年初めになると予想されている。
今年のサントス港の貨物取扱量は1億トンが見込まれているが、州税のためその課税率が調整できる商品流通サービス税(ICMS)の税率を各州政府が引下げ競争を展開する「港湾戦争」と呼ばれる輸入製品に関する誘致合戦を終結するために、国会でICMS税を一律4.0%に決定した。
2013年からICMS税は一律4.0%になるために、サンパウロ州並びにリオ州、ミナス州など20州が恩恵を受けるため、今でも能力不足が指摘されているサントス港は、更に貨物取扱能力を引上げることが余儀なくされている。
サントス港ではメガターミナルのBTP 並びにEmbraportはコンテナの取り扱いを開始するが、トラック輸送並びに鉄道輸送のインフラ整備が急がれている。
サントス港への鉄道輸送は貨物取扱量の24%、トラック輸送は69%、パイプライン輸送が7.0%を占めているが、中西部地方やサンパウロ州の穀物輸送ではサンパウロ市近郊とサントス港を結ぶ鉄道整備が急がれている。
2014年のワールドカップ開催時には、サントス港に停泊する数隻の大型豪華客船はホテル不足を解消するために洋上ホテルとして機能するが、ワールドカップ終了後は元の貨物取扱量ターミナルとして使用される。(2012年9月19日付けヴァロール紙)