ペトロブラス石油公社の輸送部門を担当するトランスペトロ社は、ペルナンブーコ州スアペ港に本社のあるアトランチコ・スール造船(EAS)の16隻の深海油田(プレソルト)掘削リグ船の建造契約を8月30日まで中止した。
EAS造船は、トランスペトロ社とすでに22隻の造船並びにプラットフォームP-55の建造で契約しているにも関わらず、16隻の深海油田掘削リグ船の建造にいまだに着手していないために、プレソルトの石油増産が大幅に遅れると予想されている。
トランスペトロはEAS造船以外にもリオ州のMaua 造船並びにペルナンブーコ州のSTX造船、サンパウロ州の Rio Tietê造船、リオ州の Eisa造船、リオ州の Superpesa造船と掘削リグ船の建造契約を行っている。
EAS造船は、ゼネコン大手のカマルゴ・コレア社並びにケイロース・ガルボン社が経営権を把握、韓国資本のサムスン重工が造船の技術供与で資本参加、しかし今年3月にサムスン重工は資本参加から撤退したが、技術供与は継続して行う。
トランスペトロ社のセルジオ・マシャード社長は、ブラジルの造船ランキングは今後3年以内に日本を追越して世界3位に達すると予想、2022年には韓国と肩を並べるまでに成長するとコメントしている。
韓国は現在の造船ランクに達するのに30年を要したが、マシャード社長によるとブラジルは15年間で韓国に追いつくと予想、1990年代のブラジルの造船は世界2位に達したが、その後は衰退の一途をたどっていた。(2012年5月29日付けエスタード紙)