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国外でブラジル経済への悲観的観測が急速に拡大(2020年4月15日付けバロール紙) 2020/04/15

オピニオン 国外でブラジル経済への悲観的観測が急速に拡大

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが経済に与える被害の規模を信頼できる形で予測をするには時期尚早であるが、国外ではブラジル経済に対する悲観的見方が急激に拡大している。2020年のブラジルのGDP成長率について国際通貨基金(IMF)は4月14日に-5.3%と発表しており、EIU(エコノミック・インテリジェンス・ユニット)の予測もこれに沿った-5.5%である。世界の大手銀行を代表する国際金融協会(IIF)は、悲観的観測は弱く、-1.8%と予想している。

金融機関を対象に中銀が実施している経済動向調査「Focus」で4月13日に発表された最新の調査結果によると、金融アナリストは、2020年のGDP成長率を-1.96%と予想している。それでも、前回(前週)の-1.18%から大幅な下方修正が加えられた形である。アセットマネージャーのマクロ・キャピタルの創業者で経営パートナーでもあるエコノミストのネルソン・テイシェイラ氏は、「非常に保守的な金融機関(IMF)が(国内の)市場の一致した認識以上のマイナス成長を予想していることに一驚せざるを得ない。それだけでなく、ブラジルの回復の足取りはアメリカやドイツ、その他のパンデミックの被害を受けている国々よりも緩やかなのだ」と話す。

実際のところ、IMFは世界経済見通し(WEO)で、アメリカが2020年のGDP成長率を-5.9%と大きく下げつつも翌2021年には+4.7%という成長を達成すると予想している。だがブラジルの場合、2021年に+2.9%の成長率を見込む。またドイツの場合、2020年に-7.0%を記録した後、2021年には+5.2%の成長が見込まれるとしている。

先行きが不透明な環境に立たされる中で、見通しが外れる可能性は高い。複数のエコノミストから支持されるネルソン・テイシェイラ氏は、18年にわたってクレディ・スイスに勤務、14年にわたってチーフエコノミストを務め、的確に予想することが多くその計算は単なる憶測ではないと言われる。予測は、経済の機能に十分な影響力を持つ政治的な出来事も含めた状況から導き出される種々のデータを基に割り出している。

問題は、COVID-19のパンデミックが、誰も想定すらしていなかった完全に想定外の事態だという点だ。2019年末に中国で確認されたこのウイルスが、わずか20日後には驚くような速度で様々な都市、省に感染を拡大させた。諸外国はこの世界最大の人口を抱える国で発生している事態の深刻さを飲み込むのに時間がかかった。この無関心が、イタリアやドイツ、フランス、更には今ではパンデミックの汚染の中心地となったアメリカへのウイルスの蔓延を引き起こしたことに疑いの余地はない。

検疫隔離という中国の対策は効果を発揮し、新規感染者数が日毎に減少しつつウイルスの流行曲線も平坦化した。流行曲線の平坦化は、汚染の拡大を遅らせ各国が保険システムで対応可能な新規感染者数を抑制することが唯一の目的である。

だが危険が去りつつあるわけではない。例えば中国では社会的孤立とロックダウンを緩和し始めており、感染の新たな波が押し寄せるリスクが存在する。専門家によるとCOVID-19に対するワクチンはまだ開発されておらず、多くの人が自宅に引きこもっているために人々の体に抗体もできていないため、リスクは依然として高い状態にある。従って第2波は人々の健康により影響を及ぼし経済に壊滅的打撃を与え、前回の措置で経済活動が停止し弱体化した経済状況で、社会的孤立と人々の往来の規制を再度実施せざるを得なくなる可能性がある。

IMFは4月14日、世界経済が置かれている状況を次のように規定した。すなわち、「大規模封鎖:大恐慌以来の最悪の経済危機」。そして我々は、2008年の国際金融危機が1929年以降で最も深刻な経済危機だと考えていたのである。

この分析において、2021年の回復の見通しは、非常に弱いものだと受け止められている。仮にブラジルが、3年に及んだリセッションとその後の3か年に年間成長率が+1.3%を上回ることのなかった弱り切った経済にこの津波が到来するなら2021年の急速な経済回復はありそうにもなく、IMFの予想する+2.9%という成長が達成できれば、ほぼ10年の内で最高のパフォーマンスを達成したといえるものになる。(2020年4月15日付けバロール紙)



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