社会経済開発銀行(BNDES)の過去13年間のJBS社並びに Bertin社、 Eldorado Brasil Celulose社など8社のオペレーションに関するブラックボックス開示・解明のために、1年10カ月の調査に費やしたコンサルタント会社Cleary Gopttlieb Steen&HamiltonLLP社に4,800万レアルを投じたにも拘らず、不正は発見されなかったとの報告に対して、“何か違和感がある”とジャイール・ボルソナロ大統領は不信感を表明している。
ブラックボックスに関する報告書には、「クレジットを供与したプロジェクトの調査では、利益の見込みとリスクのバランスを慎重に判断した上で、投資の可否が判断された」、「当時の書類精査や聞き取り調査の結果、プロジェクトを実行したJBS社やBertin社などに対して、不当な利益を与える操作はなかった」と記載されている。
昨年6月に辞任したジョアキン・レヴィ前総裁に替わって社会経済開発銀行(BNDES)の総裁に就任した弱冠38歳のグスタヴォ・モンテザノ氏(Gustavo Montezano)は、労働者党(PT)政権時に、BNDES銀行が主にキューバやヴェネズエラなどの外国政府昨に貸し付けた不透明な貸付金のブラックボックスの開示を表明していた。
先週モンテザノ総裁は、2005年から2018年にかけて、BNDES銀行がJBS、Bertinグループの不正調査に4,800万レアルを投資したにも関わらず、不正の痕跡はなかったと説明。昨日モンテザノ総裁はパウロ・ゲーデス経済相に再度説明している。
労働者党(PT)が政権を握っていた時の社会経済開発銀行のルシアーノ・コウチーニョ総裁時代から不透明性が疑問視されてブラックボックスの開示要求が高まっていた。またボウソナロ新政権では元財務大臣のレヴィ氏がBNDES総裁に就任したにも拘らず、同氏もBNDESが過去にどのような投資オペレーションを行ったかの詳細を説明しなかったために、ボウソナロ大統領が同氏を罷免した経緯があった。
先週金曜日に連邦会計検査院(TCU)は、社会経済開発銀行に対して20日間の猶予でブラックボックス調査会社に対する調査費用の値上げの説明を求めている。(2020年1月29日付けエスタード紙)