2019年第3四半期のブラジル銀行並びにブラデスコ銀行、イタウー銀行、サンタンデール銀行の純益総額は、緩やかな国内経済の回復に伴ってクレジット部門拡大や人員削減、支店閉鎖などによるコストカットが牽引して、前年同期比19.0%増加の219億4,600万レアルを記録している。
イタウー銀行の今年第3四半期の法人向けクレジットは過去3年間で最高の増加率を記録、イタウー銀行の2019年第3四半期のクレジット残高は6,889億レアルに達し、ブラジル銀行のクレジット残高6,867億レアルを初めて追い越し、民間銀行ではブラジル国内銀行で初めて首位となった。
ブラデスコ銀行はコスト削減プランとして50支店閉鎖に続いて、2020年末までに更に400支店の閉鎖を発表、またイタウー銀行は200支店を閉鎖したが、年末まで更に200支店の閉鎖を行う。
ブラジル銀行では今年460支店の閉鎖を実行したが、2020年末までに更に支店の閉鎖を加速させて、コスト削減並びに人員の再配置で収益性アップを図る。
ブラデスコ銀行並びにイタウー銀行、ブラジル銀行では9,600人に達する人員削減を実施した一方で、サンタンデール銀行は積極的に新規の支店開設を図っている。
今年第3四半期のブラジル銀行の純益は前年同期比33.5%増加の45億4,300万レアルを記録した一方で、イタウー銀行は10.88%増加の72億レアル、ブラデスコ銀行は19.58%増加の65億レアル、サンタンデール銀行は19.21%増加の37億レアルを記録している。
また各銀行の収益率比較では、今年第3四半期のブラジル銀行の利益率は、18.0%と前年同期の13.6%から大幅に増加したにも関わらず、イタウー銀行の利益率は前年同期の21.3%から23.5%、ブラデスコ銀行は19.0%から20.2%、サンタンデール銀行は、19.5%から21.1%と大手民間銀行の収益率は20%を突破している。(2019年11月9日付けエスタード紙)