ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、2018年7月のブラジル国内の1日平均当たりの原油生産(BBI/D)は、前月比0.6%減少の275万5,000バレル、前年同月比でも1.8%減少している。
7月の原油生産が前月比を下回った要因として、リオ州カンポス海盆の岩塩層下原油(プレソルト)生産がプラットフォームのメンテナンスのために操業中止を余儀なくされたために前月比3.4%減少、カンポス海盆の原油生産は、ブラジルの原油生産の43%に相当する113万1,000バレル、前年同月比でも12.0%減少している。
今年7月の1日平均当たりのプレソルトの原油・天然ガス生産は、前月比3.3%増加の182万1,000バレル、ブラジル国内の原油換算で55.1%を占めている。また1日当たりのプレソルトの原油生産は145万4,000バレル、天然ガスは87油田から5,800万立方メートルを生産している。
サントス海盆のLULA油田の原油生産は87万9,000バレル、天然ガスは3,680万立方メートルでブラジル国内では最大の油田であり、ブラジル国内の海洋油田は原油の95.7%、天然ガスの77.6%を占めている。
リオ州のカンポス海盆のMarlim Sul油田には96掘削リグを擁しているが、LULA油田では、大型原油タンカーを改造して建造された洋上原油生産設備のFPSO Cidade de Maricáが操業している。
昨日ペトロブラス石油公社は、プレソルト原油開発地域に2022年までに350億ドルを投資して13隻のプラットフォームを投入すると発表、エスピリット・サント州沖のカンポス海盆のJubarte油田では、原油生産開始から今年9月で10年が経過している。
プレソルト原油開発から10年が経過したが、プレソルト原油開発の1バレル当たりの生産コストは7ドル以下まで減少しており、世界平均の生産コストを下回っている。
2010年の掘削リグ設置には300日を要していたにも関わらず、今では僅か100日足らずで設置が可能、ペトロブラスの1日当たりのプレソルトの原油生産は、150万バレルを突破していると同社の原油開発・生産担当のSolange Guedes取締役は説明している。(2018年9月4日付けエスタード紙/ヴァロール紙から抜粋)