鉱山エネルギー省が2016年に発表した2030年までの石油・天然ガス、バイオ燃料部門向け投資は8,000億レアルが見込まれていたにも関わらず、年内に発表される新プロジェクトの投資総額は、1兆2,800億レアルに達すると鉱山・エネルギー省のフェルナンド・コエーリョ・フィーリョ相は説明している。
今年下半期には2010年にペトロブラス石油公社に譲渡された岩塩層下(プレソルト)油田を抱える6鉱区の入札を予定していると鉱山・エネルギー省のマルシオ・フェリックス・ベゼーラ長官は説明している。
入札にかけられるプレソルトの6鉱区は、リスクが非常に少なく50億バレル以上の膨大な埋蔵量が見込まれている油田であり、今後10年間の投資は、1,500億レアルに達するとベゼーラ長官は説明している。
5億バレルのプレソルト原油生産には、FPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)のプラットフォームや石油掘削装置(リグ)などの設備投資に150億レアルが必要となるが、入札にかけられる6プレソルト油田が生産開始すれば、ブラジルの石油・天然ガス部門の生産はGDPの20%以上に達するとベゼーラ長官は強調している。
またプレソルト原油生産増加に伴って、ブラジル国内での石油精製所建設が不可欠であるにも関わらず、日産20万バレル~25万バレルの原油処理するための150億レアルの投資金調達できなくて、マラニョン州やセアラー州で建設が中断している石油精製所建設プロジェクトには、中国並びに韓国、インド、イラン政府が州政府とジョイントベンチャー交渉を行っているとベゼーラ長官は説明している。
セアラー州政府は、ぺセン港にあるセアラー州経済特区(ZPE Ceará)内での石油精製所建設の検討を連邦政府に要請しており、ブラジルエネルギー政策評議会(CNPE)では、今日会合を開いて検討を開始する。
プレソルト原油生産増加に伴って、ブラジルは1日当たり100万バレルのプレソルト原油輸出が可能と予想されている一方で、ブラジル国内での石油精製能力不足で石油派生品を輸入しなければならず、1バレル当たりの貿易収支は、7ドルの赤字になるとベゼーラ長官は説明している。(2018年3月21日付けヴァロール紙)