ペトロブラス石油公社は、2017年中旬に製油所出荷時の燃料卸売価格を石油コモディティ価格連動の日替わり価格を導入、また燃料に関する社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)を引き上げたために、最終消費者向けのガソリンポスとの価格は20%上昇していた。
コンサルタント会社Air-Inc社の産油国のガソリン価格調査によると、ブラジルの1リットル当たりのガソリン価格は、1.30ドルでノルウエーの1.85ドルに次いで世界2位となっている。尚198か国対象のガソリン価格比較では、ブラジル国内のガソリン価格は62位となっている。
先々週に燃料配給会社並びにガソリンポスト経営者は、日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)に対して、カルテル形成疑惑に対する調査委員会の設置を要請している。
しかしミッシェル・テーメル大統領は、石油製油所の卸売価格値下げにも関わらず、燃料配給会社並びにガソリンポスト経営者は、卸売価格値下げを最終消費者に還元していないと批判していた。
ペトロブラスの卸売価格の平均価格は、値下がり幅よりも値上り幅が大きいために、昨年中頃から卸売業者やロディスティック、再販業者のマージンは7.0%減少していると全国燃料仲介配給業者組合(Sindicom)のレオナルド・ガドッティ会長は反論している。
1リットル当たりのガソリンに対する社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)は、0.3816レアルから0.7925レアルに値上げされ、またディーゼル燃料価格は、0.2480レアルから0.4615レアルに値上げされている。
Air-Inc社の産油国のガソリン価格調査では、2位ブラジルに次いでアンゴラの1リットル当たりのガソリン価格は1.02ドルで3位、中国0.94ドル、メキシコ0.92ドル、カナダ0.86ドル、ナイジェリア0.73ドル、米国0.70ドル、アラブ首長連邦0.58ドル、カタール及びロシア0.49ドル、サウジアラビア0.37ドル、イラン0.33ドル、クエート0.28ドル、ヴェネズエラは僅か0.01ドルとなっている。(2018年2月19日付けヴァロール紙)