2017年のブラジル国内の1日当たりの石油生産は、岩塩層下(プレソルト)油田の増産が牽引して、前年比4.0%増加の262万2,000バレルに達していると国家原油庁(ANP)では発表している。
ブラジル国内の石油・天然ガス生産は、外資系企業による石油・天然ガス鉱区の落札の増加で、ペトロブラス石油公社の寡占比率は減少してきているにも関わらず、2017年のペトロブラスの生産は前年比3.7%減少の77.8%と依然として寡占状態が継続している。
昨年のブラジル国内の1日当たりの原油並びに天然ガスを合わせた石油換算バレル(BOE)は、前年比4.8%増加の331万3,000バレル、そのうちプレソルト油田の生産は全体の48.3%に相当する160万バレル、また昨年12月のプレソルト油田の生産比率は、50.7%と初めて50%を突破している。
また昨年のブラジル国内の1日当たりの岩塩層上(ポストソルト)油田の生産は全体の43.7%に相当する145万バレルを記録、陸上の堆積盆地を中心としたオンショア油田の生産は、8.0%に相当する26万バレルとなっている。
2017年のサントス海盆のプレソルト鉱区の1日当たりの原油並びに天然ガスを合わせた石油換算バレル(BOE)は、前年比29.0%増加の143万4,000バレルを記録している。
2017年のカンポス海盆の1日当たりの原油並びに天然ガスを合わせた石油換算バレル(BOE)は、151万バレルでトップであったが、2018年のサントス海盆の石油換算バレル(BOE)は、昨年トップのカンポス海盆の生産量を抜いてトップになると予想されている。
2017年のブラジル国内資本のPetroRio社並びに Dommo Energia e Queiroz Galvão社の石油換算バレル(BOE)は、前年比25%増加の58万2,000バレルに達している一方で、ペトロブラスの生産は僅か0.4%増加に留まっている。
ペトロブラスは2018年1月にサントス海盆のプレソルト鉱区であるLapa油田の35%の権益、Iara油田の22.5%の権益とフランス資本のTotal社に譲渡、またカンポス海盆のRoncador油田の25%の権益をStatoil社に譲渡して、負債軽減並びに石油・天然ガス開発資金を調達している。
またペトロブラスでは、1日当たりの石油換算バレル(BOE)が8万バレルに相当する岩塩層上(ポストソルト)油田並びに陸上の堆積盆地を中心としたオンショア油田を譲渡している。(2018年2月1日付けヴァロール紙)