2017年第2四半期のペトロブラス石油公社の売上は、669億レアルで2011年以降では最低を記録、前年同期比で6.0%減少、純益は前年同期比14%減少の3億1,600万レアルに留まっている。
またペトロブラスの今年第2四半期の純益3億1,600万レアルは、前四半期の純益予想28億レアルを大幅に下回っており、また第1四半期の純益44億レアルを93%下回っているにも関わらず、継続して黒字を計上することが重要であるとペドロ・パレンテ総裁はコメントしている。
ペトロブラスでは、第2四半期に傘下の天然ガスパイプライン事業(NTS)の株式売却で62億7,900万レアルに達する大きな臨時収入を記録、ペトロブラスの負債総額は、NTS などの自社資産売却で3月末の950億ドルから6月末には890億ドルまで減少している。
今年第2四半期の石油・天然ガス開発部門の純益は、前年同期比125.3%増加の48億7,000万レアルの黒字を記録。1バレル当たりの岩塩層下(プレソルト)の原油開発コストは僅かに7ドルと2014年当時の14ドルの1/2まで縮小しているとSolange Guedes取締役は説明している。
今年第2四半期の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、どの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すペトロブラスの純負債総額に対するEBITDAは3.23倍まで減少している。
ペトロブラスの今年第2四半期の純負債総額に対するEBITDA 3.23倍は、2018年の目標である2.5倍に接近してきており、今後数年以内には純負債総額に対するEBITDAの理想的な比率である1.5倍を達成するとペドロ・パレンテ総裁は強調している。
また社会経済開発銀行(BNDES)では、ペトロブラスに対して長期にわたってクレジットを停止していたものの、今年下半期には20億レアルに達するクレジットを解除すると予想されている。
ペトロブラスでは、今年のブラジル国内の1日当たりの平均原油生産は、原油開発用の新規プラットフォームの操業が遅れるとの予想にも関わらず、前回予想の207万バレルを見込んでいる。
ペトロブラスでは2017年~2018年度の自社資産売却では、「クラウンジュエル」とも呼ばれてペトロブラス社で最も魅力的な事業部門燃料配給会社であるBR Distribuidora社の売却などで総額400億ドルに達する臨時歳入を見込んでいる。同社の2017年~2021年の自社資産売却で741億ドルの臨時歳入を計画している。(2017年8月11日付けヴァロール紙)