連邦警察の特別捜査「ラヴァ・ジャット作戦」汚職疑惑で、捜査対象になっているQueiroz Galvão社は、資金調達のためにサントス海盆プレソルト鉱区の権益放出を余儀なくされている。
Queiroz Galvão社は、サントス海盆の石油鉱区BM-S-8の10%の権益をノルウエー資本のStatoil社に3億7,900万ドルで譲渡するが、この鉱区にはCarcara油田も含まれている。
ペトロブラス石油公社は、1年前にBM-S-8鉱区の66%の権益をノルウエー資本Staroil社に25億ドルで売却していたために、Queiroz Galvão社の10%の権益を合わせるとStaroil社の権益は76%に上昇する。
Queiroz Galvão社はBM-S-8鉱区の76%の権益を擁する一方で、ポルトガル資本Galp社傘下のPetrogal Brasil社は14%の権益、ブラジル資本のBarra Energia do Brasil Petroleo e Gas社は、10%の権益を擁して共同開発を行う。
Queiroz Galvão社は、原子力発電所アングラ3号での不正入札疑惑で連邦会計検査院(TCU)の捜査で指摘されており、またインフラ整備工事減少などによる負債増加で、経営が圧迫されて企業再生法申請のリスクが上昇している。
Queiroz Galvão社は、BM-S-8鉱区の10%の権益を1億7,500万ドルで購入、3億7,900万ドルでStatoil社に譲渡するものの、支払いは50%が現金、残りの50%は分割払いとなっている。
またQueiroz Galvão社は、更なる資金調達のために2018年から原油生産が見込まれている30%の権益を擁しているサントス海盆のBS-4鉱区の権益放出を発表している。(2017年7月12日付けエスタード紙)