ブラジル電力取引市場(CCEE)の統計によると、過去3年間に亘ってブラジル鉱工業部門の電力消費量は、継続する国内の経済リセッションなどの影響を受けて前年割れを記録していた。
しかし昨年12月から鉱工業部門鉱業セクター並びに自動車セクターの電力消費が牽引して増加に転じ、今年1月並びに2月中旬まで電力消費は増加傾向を示している。
今年2月初め2週間の鉱工業部門電力消費は、昨年同期にカーニバルが開催された影響で前年同期比11.0%増加の1万1,030メガワットを記録、しかしカーニバル休暇を差し引いた実質増加率は0.1%となっている。
また今年1月の鉱工業部門電力消費は、今年1月1日が日曜日となった影響で9.78%増加、しかし実質電力消費は2.0%増加を記録して、鉱工業部門の電力消費は回復傾向を示している。
鉱工業部門のセクター別電力消費比較では、今年1月の金属セクターの電力消費は前年同月比5.5%増加の4,623メガワット、2月初め2週間の電力消費は1.6%増加の4,616メガワットを記録している。
前記同様に化学セクターは1.0%増加の2,084メガワット、1.9%増加の2,098メガワット、非鉄金属鉱業セクターは8.4%増加の1,582メガワット、7.1%増加の1,627メガワット、鉄鉱石工業セクターは7.0%増加の1,317メガワット、0.9%増加の1,277メガワット、食品セクターは60.4%増加の1,346メガワット、62.6%増加の1,407メガワット、
また前記同様に木材・紙・パルプセクターは15.4%増加の1,067メガワット、14.2%増加の1,112メガワット、多様な製造業セクターは46.7%増加の1,178メガワット、59.6%増加の1,266メガワット、自動車セクターは25.7%増加の592メガワット、52.1%増加の666メガワットとなっている。
2013年の鉱工業部門の電力消費は前年比0.6%増加したが、2014年は3.6%減少、2015年は5.3%減少、2016年は2.9%減少の16万4,000GWhと2009年並みの水準まで電力消費は低下していた。(2017年2月22日付けヴァロール紙)