国家原油庁(ANP)の発表によると、2016年のブラジル国内の1日当たりの平均原油生産は、プレソルト鉱区増産が牽引して前年比2.9%増加の250万9,000バレルを記録している。
また2016年の1日当たりの天然ガスの平均生産は、前年比7.5%増加1億350万立方メートル、原油並びに天然ガスを合わせた1日当たりの平均生産は3.8%増加の316万バレルに達しているが、プレソルト鉱区の原油並びに天然ガス生産は全体の40%を占めていた。
昨年の1日当たりのプレソルト鉱区天然ガスの石油換算バレル(BOE)生産は、前年比33%増加の126万6,000バレル、プレソルト鉱区以外の天然ガス生産は、前年比9.4%減少の189万4,000バレルとなっている。
昨年のペトロブラス石油公社の共同開発会社による天然ガス生産は、前年の16.5%から18.5%と2.0%のシェアを拡大、ペトロブラス石油公社の原油生産は0.75%増加している。
ペトロブラスを除いたその他の石油開発会社の生産は、前年比15.9%増加の46万5,000バレル、特に外資系企業シェル社並びにPetrogal社 、サントス海盆のルーラ鉱区でペトロブラスと共同開発を行っているRepsol Sinopec社が牽引している。
ブラジル国内での原油並びに天然ガス生産開発操業では、ペトロブラスが93.8%を占めて牽引、昨年12月の1日当たりの原油生産は273万バレルで9月の267万1,000バレルを4.7%上回って記録を更新していた。
昨年12月のサントス海盆のルーラ鉱区での1日当たりの原油生産は71万900バレルで記録を更新、昨年12月の海洋油田の原油生産は全体の94.9%、天然ガスは78.9%をそれぞれ占めていた。
また昨年12月の海洋油田の採掘パイプ数は755本、地上油田の採掘パイプ数は7,818本、原油・天然ガス開発には25社が278コンセッションを組んで開発にあたっている.。
過去2年間にわたって石油の国際コモディティ価格は低迷、2015年の投資総額は前年比21%減少、昨年は27%減少していたが、国際コモディティ価格の上昇に伴って今年の投資は、前年比7.0%増加をデロイト社は予想している。
デロイト社本社の石油・天然ガス担当のJohn England副社長は、今年の1バレルあたりの平均石油価格を55ドル、年末には60ドルに達すると予想、石油メジャーがブラジル国内でのプレソルト原油開発向け投資を再開すると予想している。
昨年は石油・天然ガス開発業界ではM&Aによる業界再編が進んだ一方で、今年は石油製油所やサービス部門での業界再編が進むとJohn England副社長は予想している。(2017年2月3日付けヴァロール紙)