ラヴァ・ジャット作戦汚職問題で国際的な信用下落による格下げで、資金調達に苦慮していたペトロブラス石油公社は、今年早々に海外で低金利コストによる社債発行に成功している。
ペトロブラスは償還期間が5年物の社債並びに償還期間が10年物の社債発行で、20億ドルに資金調達を予定していたにも関わらず、社債購入需要が200億ドル近くに達したために、資金調達予定の2倍に相当する40億ドルの社債を発行した。
ペトロブラスが発行した5年物の社債金利は6.5%を予想していたにも関わらず、僅かに6.125%に留まり、また10年物の社債金利は7.75%を予定していたにも関わらず、僅かに7.375%に留まって低金利コストでの資金調達に結び付いている。
ペトロブラスが最後に海外での社債発行した昨年7月の5年物の社債金利は7.875%、その前の5月発行の金利は8.625%、10年物の社債金利は8.750%、5月発行の金利は9.0%であった。
ペトロブラスは償還期間が5年物の社債並びに償還期間が10年物の社債発行で調達した40億ドルは、コスト削減のための発行済み社債の再購入に使用して負債軽減を図るとブラジル・インフラストラクチャーセンター(CBIE)のアドリアノ・ピレス取締役は説明している。
2016年のブラジル企業による海外での社債発行による資金調達は、前年比191.5%増加の690億8,100万レアルに達しているとブラジル・金融マーケット業者協会(Anbima)での調査で判明している。
また2016年のペトロブラスによる海外での社債発行による資金調達は97億5,000万レアルでブラジル企業の約50%の資金調達をしている。今回の40億ドルの社債発行の主幹事銀行はブラデスコBBI並びにイタウーBBI、 Citi、 HSBC、 Morgan Stanleyとなっている。(2017年1月10日付けエスタード紙)