1か月前にライバル企業の韓国資本LG社が1億1,500万ドルを投資して、サンパウロ州パウリーニア市での白物家電工場建設の発表に次いで、サムスンはLG社から50キロメートルしか離れていないリメイラ市に3億ドルを投資して、白物家電工場を建設すると発表している。
今日、リメイラ市から建設用地42万平方メートルの提供を受けて、ジェラルド・アウキミン知事の参列のもとで定礎式を予定、市側からは企業誘致時の条件となっていた、商品流通サービス税(ICMS)や都市不動産所有税(IPTU)の減税などの優遇税措置の適用を受ける。
サムスンではブラジル国内の白物家電のマーケットシェア2.5%と2012年には10%まで引き上げる計画であり、昨年のサムスンの世界の売上は1,350億ドル、家電の売上比率は7%、ブラジル国内の売上は50億ドルであった。
オーディオ機器やビデオ機器などの家電の収益率は3%以下であるが、白物家電の収益率は倍の7%と非常に収益性が高く、またブラジル国内の中間所得層の増加に伴って、家電や大衆車の販売増加が見込める1億9,000万人の人口を抱えるブラジルでの白物家電の大幅な販売増加が見込まれるために、韓国や日本企業がマーケットシェア確保にしのぎを削っている。
ブラジルの洗濯機の普及率は45%に留まっており、実質賃金の上昇や好調な雇用創出による好調な景況感などで、洗濯機や高級な冷蔵庫の需給拡大が見込まれている。
サムスンは国内の白物家電の生産開始で輸入税(II)がなくなるために、輸入製品よりも20%の値下げが可能と予想、また節電が可能なフロントロード型洗濯機の普及率は僅かに10%と、今後の有望な市場となっている。
ブラジル国内の白物家電はブランド名Brastempと Consul を擁するWhirpool 社とElectrolux社がマーケットシェア70%占めて寡占、今年上半期の白物家電の販売伸び率は前年同期比7%、販売量は5.6%それぞれ増加している。(2011年9月20にch字付けヴァロール紙)