台湾資本Foxconn社がサンパウロ州ジュンジャイ市でアップル社のタブレット端末 iPadの生産を7月から開始予定しており、同社の強い要請で連邦政府はタブレット端末向け基本プロセス(PPB)の減税並びに暫定令による社会統合基金 (PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の優遇税制適用で36%の減税が予想されていたが、最終的には31%の減税を暫定令MP534号で発令した。
アロイジオ・メルカダンテ科学技術相は海外からのブラジル国内でのコンピューター関連投資を促すために、コンピューター法を変更して、PC関連パーツやソフトウエア開発向けにも減税を予定しており、12メーカーがブラジルでのタブレット端末の生産を検討していると説明している。
メーカー名 Positivo社,Envision,Motorola,Samsung,LG,Itautec,Sanmina,Foxconn,Compalead Semp Toshiba、Aiox 並びにMXT社の12社。
ブラジル電子電気工業会(Abinee)のウンベルト・バルバット会長は300万台の販売も期待できるとコメント、またIDCコンサルタントのジョゼ・マルチンス・ジュアシーダ氏は暫定令発表前は40万台の販売予想を大幅に上方修正する必要があるとコメントしている。
このMP534号による31%の減税でタブレット端末の価格は海外と同額になるために、マーケット規模の大きいブラジルでの生産に拍車がかかると予想、メルカダンテ科学技術相は当初の国産化率を20%、最終的には80%を予想している。
昨年の電気電子部門の貿易赤字は110億ドルに達しているために、メルカダンテ科学技術相はブラジル国内での半導体の生産を実現して、貿易赤字の解消やラテンアメリカ諸国への輸出を熱望している。
Foxconn社は今後6年間に120億ドルを投資してアップル社製のiPadの生産を予定、またタブレット末端、テレビやセルラー電話向けの電子部品の生産も予定している。(2011年5月24日付けヴァロール紙/エスタード紙)