ブラジル政府は地上デジタル放送の日伯方式ISDB-T方式を南米諸国に広めるために、日本の官民と共にロビー活動を活発に行なっており、先週、ルーラ大統領とアモリン外相は南米諸国との会合でも日伯方式を盛んに売込んでいた。
日伯ロビー活動の成果として、日本はブラジルの採用以来官民が連携して、セミナーや試験放送、ペルー関係者の日本への招聘など働きかけを続けてきて、他方式と比べ電波障害に強く、移動時でも受信が良好なことから、携帯端末向け放送などでの優位性が評価され、4月にペルーが日伯方式ISDB-T方式の採用を決定した。
しかしコロンビアとウルグアイでは日伯方式の売込みではヨーロッパ方式DVBと熾烈なロビー活動争いを展開しているが、アルゼンチンとチリはすでに日伯方式でブラジルと連携のシグナルを出している。
エリオ・コスタ通信相は南米全域に日伯方式を網羅することに全力を尽くしており、日伯方式普及のためにはローヤリティ免除なども検討、またアモリン外相はボリビアとエクアドルへの売込みにはヴェネズエラのウーゴ・シャーベス大統領の説得が重要であるために個人的に話し合い、シャーベス大統領は日伯方式説明のためのミッション派遣を要請している。{2009年5月13日付けヴァロール紙}