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COVID-19が水産業界にも波及(2020年4月7日付けバロール紙) 2020/04/07

国内のバールやレストランが閉店しているために製品の重要な販売策がなくなり、さらに主だった顧客の半数に達する規模で履行遅滞が発生するなどして、1万人以上を雇用するブラジルの水産業界にも新型コロナウイルス(COVID-19)の高波が押し寄せている。

2020年に200億レアル規模と推算される水産業界は、パンデミックの影響で60億レアルの損害を被ると予想している。連邦政府が発表した金融支援はまだ1万人を雇用する水産加工業界には届いていない。

ブラジル水産業協会(Abipesca)のエドゥアルド・ロボ・ナスラフスキー(Eduardo Lobo Naslavsky)会長は、現状は「極めて深刻」で、まさに業界が「蹂躙された」状態だと受け止めている。輸出額がわずか1,200万ドルにとどまるこの業界は国内消費への依存が強く、フードサービス業界が営業を制限していることから売上は60%落ち込んだ。また顧客の履行遅滞に伴って業界各社は総額10億レアル規模の損金が発生する見込みで、それ以外にも未払金の支払期日を180日先送りするよう求める顧客もいる。

ロボ・ナスラフスキー会長は、「販売できる市場がなく、私の顧客は破綻した。和食レストランとシーフード・レストランはいずれもシャッターを下ろしている。業界にはさらに20日を乗り切る体力はなく、水産チェーン全体が崩壊中だ」と話す。同会長によると唯一、業界で堅調に事業を継続できているのは缶詰需要に支えられた保存食品分野だという。

また連邦政府が発表した緊急支援策について同会長は、水産チェーンの90%はこれで問題が解決しないと指摘する。業界が喫緊に必要としている対策は、製品の保管条件を確保し従業員への支払いを可能にするキャッシュ・フローを確保するための貸付と、専門船会社と水産加工業界に対する貸付である。またロボ・ナスラフスキー会長は、社会経済開発銀行(BNDES)の資金にアクセスするために銀行業界が定めた条件は過度に厳しいと批判、政府に対して事業継続を保証する基金の立ち上げを求めていることを明らかにした。「業界は、大海原を漂流している。生き残るために浮き輪が必要だ」。

生産者の側から見ると、魚肉販売において年間で最も重要なシーズンとなる聖週間(復活祭までの肉食を特に控えるべき1週間)ですら、「奇跡」は起こらないようだ。COVID-19のパンデミックという危機的状況になければ30%から50%も販売が拡大するこの時期に、そうした販売増は見込めない。「聖週間に販売のピークを迎えることはないが、販売は通常の流通の範囲内で推移する」と、ブラジル養殖業協会(Peixe BR)のフランシスコ・メデイロス(Francisco Medeiros)理事長は言う。同協会傘下の企業は、2019年に75万8,000トンを生産しており、その内57%をティラピアが占めた。

だがメデイロス理事長は、ブラジル北部及び北東部の諸州、連邦区での青空市場の再開や、スーパーマーケットの価格の維持、消費者が買い急ぐ検疫隔離措置期間中に魚の購入額が20%増加するといった、生産者の側から見て明るいニュースもあると指摘した。

ブラジル南部と南東部では、バールとレストランの営業中止によって現実はやや悲観的なものになっている。「これらの地域は、姿を消した。デリバリーでは、レストラン市場の15%にも満たない」という。「2018年5月末のトラック運転手のストで被った打撃は、新型コロナウイルスでこれまでに被った影響よりもはるかに大きかった。販売は縮小しているが運転資本はある。取り組むべき課題は、その後、つまり聖週間が幕を閉じても製品の消費を維持することだ」という。

養殖業界では、売上が想定を下回っている以外にも、キャッシュ・フロー不足という問題を抱えている。トウモロコシの値上がりや大豆ふすまの値上がり、さらにはドル高レアル安といった状況から、飼料が6%から15%値上がりして状況をさらに複雑にしている。「業界は困難に直面している」と、全国農業連合会(CNA)の全国水産委員会のエドゥアルド・オノ(Eduardo Ono)委員長は話す。

例えばエビの養殖業者の場合、販売が80%落ち込んだ。オノ委員長によると、解決策は単価を20%値下げして、大手小売チェーンに生産コストで販売すること。「突然の急ブレーキ」が掛かった中で、生産ラインを維持する唯一の方法だった。ブラジルは年間およそ20万トンのエビと牡蠣、ムール貝を生産している。「業界全てが、雇用を維持し、企業を存続させるために妥協している」という。農務省は連邦政府の経済スタッフに要請した運転資本の支援のための融資で漁業分野の需要を満足させられると期待しているという。

Abipescaのロボ・ナスラフスキー会長は、業界は復活祭に関して前倒しで3月にまとめた売買契約で当初設定した販売目標の80%を達成できると話す。ただし、4月は急激な落ち込みになると予想する。「売上は、50%落ち込むと予想している」という。(2020年4月7日付けバロール紙)



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