記事の要約
ブラジル政府は地上デジタル放送南米方式導入でロビー活動を盛んに行なっている。
(2009年6月18日付けエスタード紙抜粋)
ブラジル政府は地上デジタル放送日伯方式をベースに南米方式導入に力を入れており、今後はアルゼンチン、チリ並びにエクアドールへの売込みに集中、その後は南米全域での売込み戦略を採用する。
16日、ロビー活動強化に島内憲はブラジリアで南米各国の大使と会合を持ち、ブラジルで開発した最先端技術の日伯方式を紹介した。
エリオ・コスタ通信相はアルゼンチンとチリで日伯方式を採用することで南米諸国への売込みが更に容易となり、またヨーロッパ方式採用を決定していたウルグアイとコロンビアにも日伯方式採用の可能性を述べている。
コスタ通信相は「我々はアルゼンチン、チリ、エクアドール並びにペルーへの売込みに集中、その後は他の南米諸国の売込みが容易となる」と説明、また島内大使は「南米全体が我々の方式採用に大きなチャンスが見込める」とエスタード紙に語った。
日伯方式にとってデジタルテレビ並びにコンバーター市場は倍増する可能性があり、ブラジルでのテレビ需要は年間1000万台、南米全体では2000万台に達し、コスタ通信相は「ブラジルは南米市場に大いに注目している」と述べている。
ペルーはすでに日伯方式の採用を決定しており、コスタ通信相はアルゼンチンでは上院・下院の改選後に日伯方式の採用を発表すると見込んでおり、チリも追従すると見込んでいる。
コスタ通信相は4月にチリを訪問、日伯方式採用に放送業界や関連工業界の支援のお陰で可能性がでてきており、政治的決定が残っているだけであると説明している。
エクアドールとキューバとの交渉も進んでおり、パラグアイとはすでに交渉開始したが、中国方式採用を発表しているヴェネズエラとは両国は良好関係にあり、南米方式採用で説得できると思われる。
コスタ通信相は「我々の提案は南米全域でのデジタルテレビの統合」であり、ウルグアイは未だに採用決定していないが、我々に傾く可能性があり、「ウルグアイはヨーロッパ方式採用には最低2回以上再考する必要がある」と注意を促している。
コロンビアもウルグアイ同様の条件化にあるが、コロンビア政府から方式採用変更の可能性の情報を得ており、ブラジル政府はテレビの生産増加でテレビ価格を減少させる。
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